装飾品業界の支援領域を表すイメージ写真
イメージ写真

装飾品業界

課題
装飾品が自分に似合うか分からず、ECでの商品選びが進みにくい状態でした。
支援
写真からのAI診断、提案理由の表示、購入までの導線を設計・開発。
整えたこと
自分に合う商品を考え、理由を理解して購入を検討できる体験を構築。

関連する強み・アプローチ

商品を知っていても、自分に合うか分からなければ、購入には踏み切れません。装飾品のECを展開する事業者に対し、MemoriaLabは写真から似合う商品を提案するAI診断アプリを開発しました。診断機能とともに、提案の理由を伝える画面と、購入へ進む流れを設計した事例です。

商品の多さだけでは、選びやすさにつながらない

支援の背景にあったのは、商品ラインアップの充実に対して、購入への転換が伸びにくいという課題です。SNSなどを通じて商品へ関心を持っても、「自分に似合うかどうか」が分からず、選び切れない。その迷いを、購入体験の中でどう受け止めるかが出発点でした。

装飾品は、色や形の好みだけでなく、身につけたときの印象も判断材料になります。商品写真や仕様が分かっていても、それが自分とどう関係するかを想像するには距離があります。情報の量を増やすことと、自分に合う候補を見つけやすくすることは、それぞれ別の課題です。

この事例では、写真を手がかりに提案を受けられる体験をつくりました。商品を一覧から探すだけでなく、自分との関係から選択肢を考えられる入口を用意する。それが、AIを活用する目的でした。

写真から提案へ、一つの体験として設計する

構築したのは、利用者が写真を投稿すると、似合う装飾品を提案するWebアプリケーションです。診断を単独の機能として置くのではなく、写真の投稿、結果の確認、商品選びという順序で、購入検討へつながる体験を組み立てました。

写真を使う提案には、自分に関係する情報として受け取りやすい特徴があります。一方で、結果だけを示されても、どのように選択に役立てればよいかは伝わりません。入力と出力をつなぐ機能に加え、結果を読んだ人が次に考えられる内容まで設計する必要があります。

利用場面としてスマートフォンも想定し、診断から商品へ進む流れを整えました。画面を小さく表示するだけでは、購入体験は完結しません。限られた画面の中で、提案を理解することと、商品を確かめることがつながる構成を重視した支援です。

写真を投稿し、理由とともに提案を受け、商品を確認する流れ
図:写真から商品選びまでの支援内容を整理した説明図。実際のアプリ画面ではありません。

「なぜ似合うのか」を、言葉で伝える

診断結果の画面では、商品を並べるだけでなく、提案する理由を言葉で示す構成を設計しました。利用者にとって必要なのは、システムが何を選んだかに加え、それを自分の判断にどう使えるかです。理由を伝えることで、提案を理解するための材料を用意しました。

たとえば「おすすめ」という表示だけでは、好みとの違いがあったときに判断が止まることがあります。どのような観点の提案かが分かれば、自分が大切にする条件と照らし合わせやすくなります。これは説明の役割を示す一般的な例であり、実際の診断文や利用者の発言を再現したものではありません。

この事例のポイントは、診断の出力を、そのまま販売の答えにしなかったことです。本人の好みや選ぶ目的を代わりに決めるのではなく、納得して選ぶための手がかりとして結果を伝える。価値と根拠を結ぶ考え方は、ターゲット・訴求設計にも通じています。

診断の納得を、購入まで途切れさせない

理由が伝わっても、その先の商品確認や購入が進めにくければ、診断の体験だけで終わってしまいます。そこで、結果の見せ方と購入までの導線を合わせて設計しました。提案を見た後にどのように商品へ進むかを、アプリの一部として扱っています。

既存の事例資料では、購入への案内の配置やフォームの入力ステップの見直しが支援内容に含まれています。画面の一部分を整えるだけでなく、診断中の関心が購入手続きにつながるところまでを対象とした取り組みです。

ここで大切なのは、単に操作の回数を減らせばよいということではありません。判断に必要な説明を読めることと、行動に移りやすいことの両方が必要です。顧客が抱く疑問と次の行動をつなぐという点で、LP制作・LPOと共通する設計の視点があります。

商品の提案、理由の説明、購入への案内を一体で考える図
図:開発と購入体験の設計をつなぐ三つの視点(説明用)。

開発とマーケティングを、同じ目的で進める

AI診断の開発では、機能が動くことと、事業の成果に近づくことをつなぐ必要があります。今回の支援は、診断アプリの構築に加え、結果の情報設計と購入導線までを含みます。技術の出力をどのように届けるかまで考えた点が、支援全体の特徴です。

購入体験の側から見ると、「何を提案するか」「提案の理由をどう伝えるか」「どこへ案内するか」は連続した問いになります。担当領域ごとに切り離すと、提案の内容と画面の言葉、次の行動がずれてしまうことがあります。機能と表現を、顧客が選ぶ過程の中で位置づけることが重要です。

開発を依頼する際にも、使いたい技術だけでなく、顧客がどこで迷い、何が分かれば進めるのかを共有すると、必要な仕組みを考えやすくなります。こうした体験から実装までの支援は、DX支援・システム開発で紹介しています。

成果と、この事例から読み取れること

既存の事例資料には、リリース後の受注率が従来比で30%改善したと記載されています。これは受注率そのものが30%になった、あるいは30ポイント上昇したという意味ではありません。比較期間、対象となる利用者、受注率の定義は確認中です。

そのため、この数値を診断機能だけの効果として切り分けたり、別の事業でも同じ結果が出ると捉えたりはしません。写真からの提案、理由の伝達、購入導線の設計を一体で扱った取り組みとして、成果を読み取る必要があります。

実装面での成果は、自分との関係から商品を考えられる診断体験と、その先の購入導線を用意したことです。選びにくさに向き合うために、広告の届け方だけでなく、訪れた後の体験そのものをつくる。マーケティングと開発をつなぐ支援の一つの形です。

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